夏のアウトドアや庭仕事の後、突然の激しい痛みに襲われる虫刺され。痒みだけでなく、ズキズキとしたり、焼けるような痛みを伴う場合、一体なんの虫に刺されたのか不安になりますよね。痛みを引き起こす虫にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。まず考えられるのが、吸血時に皮膚を噛み切るタイプの虫です。代表的なのがブユ(ブヨ)やアブです。ブユは比較的小さな虫ですが、刺されると強い痒みと共に、出血や激しい腫れ、痛みを伴うことが多く、治りも遅い傾向があります。アブは大型で、刺される(噛まれる)瞬間にチクッとした鋭い痛みを感じることが多いです。その後、強い痒みと腫れが現れます。次に、毒針で刺すタイプの虫です。最も注意が必要なのはハチ類、特にスズメバチやアシナガバチです。刺された瞬間に電気が走るような激しい痛みを感じ、急速に腫れ上がります。アナフィラキシーショックという命に関わるアレルギー反応を引き起こす可能性もあるため、最も警戒すべき虫と言えます。アリの中にも、ヒアリのように強い毒を持ち、刺されると焼けるような激痛を伴う種類がいます。また、直接刺すわけではありませんが、毒針毛(どくしんもう)を持つ毛虫に触れることで、激しい痛みや痒み、発疹を引き起こすことがあります。チャドクガなどが有名で、風で飛んできた毛に触れただけでも被害に遭うことがあります。さらに、ムカデに咬まれた場合も、強い痛みを伴います。二本の牙で咬みつき、毒を注入するため、激痛と共に腫れや痺れが生じることがあります。このように、痛みを伴う虫刺されの原因は様々です。刺された状況、刺された跡の見た目、痛みの種類などを注意深く観察することが、原因となる虫を推測する手がかりとなります。しかし、自己判断は禁物です。痛みが強い場合や、腫れが広がる、気分が悪くなるなどの症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。