もし家の中でヒメカツオブシムシの成虫や幼虫、あるいはその被害痕を見つけてしまったら、被害の拡大を防ぐために迅速かつ適切な駆除が必要です。ここでは、状況に応じた駆除方法について解説します。まず、成虫や幼虫を直接見つけた場合です。数が少なければ、ティッシュペーパーで捕まえたり、粘着テープ(ガムテープなど)にくっつけて捕獲したりするのが手軽で確実です。掃除機で吸い取る方法もありますが、吸い取った後は、掃除機内部で虫が繁殖しないように、すぐにゴミを捨てるようにしましょう。殺虫剤を使用する場合は、エアゾールタイプの殺虫スプレーを直接噴射します。ただし、衣類などに薬剤がかかるとシミになる可能性があるので注意が必要です。使用する際は、用法用量を守り、換気を十分に行いましょう。次に、衣類に虫食い穴が見つかった場合や、クローゼット、タンスの中で発生が疑われる場合です。まず、被害にあった衣類や、その周辺に保管されていた衣類を全て取り出し、虫や卵が付着していないか念入りに確認します。被害のある衣類は、可能であれば処分するのが望ましいですが、高価なものなど処分できない場合は、洗濯やクリーニング、アイロンがけなどで熱処理を行うことで、虫や卵を死滅させることができます。ただし、素材によっては熱に弱いものもあるので注意が必要です。衣類を取り出した後の収納スペース(クローゼットやタンスの引き出し)は、掃除機で隅々までホコリや虫の死骸、糞などを吸い取り、固く絞った雑巾で拭き掃除をします。その後、しっかりと乾燥させてから、新しい防虫剤を設置し、衣類を戻しましょう。被害が広範囲に及んでいる可能性がある場合や、発生源が特定できない場合は、くん煙剤やくん蒸剤を使用するのも有効な手段です。部屋全体に殺虫成分を行き渡らせることで、隠れている虫も駆除することができます。ただし、使用前には食器や食品、ペット、植物などを室外に出したり、カバーをかけたりするなどの準備が必要です。使用後は、十分に換気を行い、掃除機をかけるなどの後片付けも必要になります。使用上の注意をよく読んで、正しく使いましょう。これらの方法で対処しても被害が収まらない場合や、自分での駆除に不安がある場合は、害虫駆除の専門業者に相談することも検討してください。
発見したら逃さないヒメカツオブシムシ徹底駆除法